釣りに特化したディスカバリーのコンパクトカヤック。
この記事では、筆者が実際に使ってみた感想をもとに、コンパクトカヤックについて紹介していきます。
初めてのカヤック選びに悩まれている方、乗り換えを考えてる方の参考になればうれしいです。
ディスカバーのコンパクトカヤックについて気になっている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
【ディスカバリーコンパクトカヤック】のスペック
ディスカバリーコンパクトカヤックのスペックと船体に付いているパーツと初期装備について紹介していきます。
ディスカバリーコンパクトカヤックは、「シット・オン・カヤック」というカヤックの上に座って乗るタイプです。
大きさや重さについては、下の表をご覧ください。
長さ | 200㎝/6.5ft |
幅 | 98㎝ |
高さ | 38㎝ |
重量 | 19㎏ |
耐荷重 | 150㎏ |
ディスカバリーコンパクトカヤックは、船体の中が空洞になっているため、転覆しても船体が沈むことがありません。
幅も98㎝と広く、非常に安定感が高い作りになっています。
価格は、楽天市場¥35,800、Yahooショッピング¥39,800(2024/4/2時点の価格)
Amazonでの取り扱いはありません。
船体の付いているパーツについて
船体には、釣りに必要なさまざまなパーツがついており、快適に釣りを楽しむことができます。
付いているパーツについて紹介・説明していきましょう。
キャリーハンドル


船尾側
船体の船首(前側)と船尾(後ろ側)の部分に付いている、船体を持ち上げたり、引っ張るための取っ手になります。
水辺から船体を引き上げる時や、後述しますがオプションパーツである、「ドーリー(運搬用の車輪)」を装着するときや装着後移動するときに取っ手として使います。
ドレンプラグ

ディスカバリーコンパクトカヤックは、船体の中が空洞になっており、その空洞に入っている空気を浮力として船体を浮かせています。
その空洞の中に、まれではありますが、船体の中に水が入ってしまうことがあります。
ドレンプラグは、船体の中に水が入っていないかを確認したり、水が入ってしまったりしていた場合に、その水を抜くための穴になります。
基本的には、ほとんど船体の中に水が入ることはなく、使用後に確認のために開ける程度です。
収納スペース
収納スペースは、ゴムヒモでできたネットの袋で伸縮性があります。
ペンチやフィッシュグリップ、ハサミといった小物を入れておくのに便利です。
パドルホルダー

パドルをしまっておくためのホルダーです。
魚をランディングするときなど、釣りのさまざまな場面ではパドルが邪魔になることがあるので、使っていないときにしまっておくことができます。
ドリンクホルダー


ペットボトルや水筒を入れておくことができるのですが、
パドリングの際に、ドリンクホルダーに入れたペットボトルがパドルに当たり、パドルの操作を妨げるのであまり使うことはないでしょう。
固定式ロッドホルダー

座席後方の左右に1つずつ付いた、ロッドやランディングネットを立てて置ける、差し込み型のロッドホルダーです。
ロッドホルダーの位置が座席より後方にあるので、パドリングに邪魔になりません。
後部ラゲッジスペース


船体後部に付いている収納スペースになります。
ベルトで固定できるフタが付いており、強風や雨、波しぶきから荷物を守ってくれます。
スカッパーホール

スカッパーホールとは、水抜き穴のことです。
水抜き以外にも、オプションパーツのドーリー(カヤックを運搬するためのタイヤのこと)を使用する際の差し込み穴としても使います。
キャップも付属していますが、筆者は基本的に使っていません。
初期装備
続いて、購入時最初から付いている装備と、実際に使ってみた感想を交えながら紹介していきます。
パドル

アルミ製のパドルが付いてきます。
軽くて丈夫で、力強く漕いでも問題なく使用できます。
こだわりがないのなら、このパドルで十分だと思います。
パドルリーシュコード

パドルの紛失を防ぐための、パドルに繋いでおくヒモのことです。
釣りに夢中になっていて、パドルが水の中に落ちていることに気づかず、流されてしまって帰れなくなるという事故が実際に発生しています。
事故を防ぐための必需品ともいえるパドルリーシュコードが初期装備で付いているので安心です。
シート(椅子)


座椅子のような形をした布製のシートです。
背もたれの後ろ側には、収納ポケットが付いており、釣りのボックスやケガをした時の応急処置用の絆創膏などを入れておくことができます。
背もたれとしては十分なのですが、クッション性が低く、長時間座っているとお尻が痛くなる時があります。
ゲルクッションなどを使うと良いかもしれません。
可動式ロッドホルダー

可動式で船体に取り付けるタイプのロッドホルダーになります。
ロッドを置いて待つ、エサ釣りをする方には便利なロッドホルダーです。
逆に、ルアー釣りをメインにしている方にはキャストの邪魔になるので、使わないほうが良いかもしれません。
実際に使って分かったメリット・デメリット
それでは、筆者が実際に使用してわかったメリット・デメリットについて紹介していきます。
メリット
筆者が使ってみて感じた、メリットは以下の通りです。
- 価格が安い
- 買ってすぐに使える
- 車に積める
- オプションパーツが豊富
- コーキングが必要ない
- 船外機が付けられる
価格が安い
ディスカバリーのコンパクトカヤックは、他社から出ている同じ形のコンパクトカヤックに比べると最安クラスといえます。
メーカー | 価格 |
---|---|
ディスカバリー | 35,800円 |
Sherfe(シェルフェ) | 47,000円 |
価格が安いので、カヤックフィッシングを始めたい方におすすめです。
買ってすぐに使える
カヤックに必要な装備が一通り揃っているので、風や流れに影響を受けにくい野池では、購入してすぐに使い始めることができます。
海での使用を考えているのであれば、「海上保安庁のホームページ」に載っている装備を整えてから使用するようにしてください。
命にかかわるので必ず海上保安庁のホームページ読んで、装備を整えてから使用するようにしましょう。
車に積める
船体の長さが200㎝で、軽ハイトワゴンくらいの大きさがあれば、車内に積んで運ぶこともできます。
軽自動車のタントやN-BOX、スペーシアであれば問題なく積むことができる大きさです。
もちろん乗用車でも積んで運ぶことができます。
筆者は、ダイハツのウエイクに積んで運んでいます。
オプションパーツが豊富
オプションパーツのラインナップが豊富なのも魅力の一つです。
- ドーリー
- サイドフロート
- アンカー
- アルミフレームシート
- 船外機マウント
これらのパーツは、ネジで止めるだけで取り付けもかんたんです。
上記以外にも、修理パーツや船体に付いている純正のパーツなどのメンテナンス用のパーツもあり、修理しながら長く使い続けることが可能です。
コーキングが必要ない
筆者が使用した実績で言えば、毎回使用後にドレンプラグを開けて確認していますが、水が入っていたことはありません。
もちろんコーキングはしておらず、使用時間は平均4時間程度と短かめですが、一度も船体の中に水が入っていたことはありませんでした。
デメリット
視界が遮られるので、運転には注意が必要
特に左側がほとんど見えなくなる
- 重い
- 高い波に弱い
- 推進力が物足りない
- 車内積みの場合の視界が遮られる
重い
前述した通り、船体の重さが約19㎏あり、重たいので持ち上げるのは一苦労です。
出艇ポイントまでの距離が遠い場合は、手で持って行くの困難なので、ドーリーが必須アイテムになります。
高い波に弱い
船体が小さい分、波の影響が大きく注意が必要になります。
0.5m以下の波であれば、問題なく使用することができますが、それ以上の波が立つと船体が横転して転覆することが考えらえれます。
万が一、高い波が立つ状況になってしまったら、波に対して船体を直角にすることで、波による転覆を避けることができます。
出艇前に、天気予報や波予報を必ず確認し、釣り場に着いた際にも波が高いと感じたときは、無理に出艇するのはやめて下さい。
推進力が物足りない
一般的なフィッシングカヤックと比べて推進力がありません。
推進力が出ない理由として、船体が短いので、進行方向の方向性を保つことが難しいことにあります。
方向性がブレてしまうことで、推進力が分散してしまい、スピードが出にくくなってしまいます。
ある程度慣れてくれば、ブレは少なくなりますが、ゼロにはならないので、一般的なフィッシングカヤックに比べて推進力が劣ってしまいます。
推進力が出ない分、水の流れが速い場所や風が強い日など、場所選びや天候には十分気を付ける必要があります。
車内積みの場合は視界が遮られる
軽自動車での車内積み限定の話になりますが、カヤックを乗せると船体が助手席まで入ってきます。
左側の視界が遮られ、ほとんど見えなくなってしまうので、運転には普段以上に注意が必要になります。
車内積みが怖いという方は、ルーフキャリアでの運搬をおすすめします。
追加で用意した方が良いもの
初期装備に以外に筆者が使ってみて、必要と感じたアイテムについて紹介していきます。
ドーリー(運搬用の車輪)


ドーリーとは、カヤックを運搬用の車輪のことです。
ドーリーは、紹介する中で最も重要なアイテムといっても過言ではありません。
理由は、カヤックが重たくて運ぶのが大変だからです。
筆者は釣りに出かけた際、ドーリーを忘れて出艇ポイントまで手で持って運んだ経験があります。
車を止めたところから200m程度離れた出艇ポイントまで手で持って運んだのですが、重いので途中で何度も休憩をしながら運び、釣りを始める頃には腕がパンパンになってしまいました。
シーバス釣りをしていて魚が掛かり、釣り上げることはできたのですが、握力が弱っていて、ランディングのときはいつも通りにいかず苦戦をしました。
帰りも同じ状況の中、車へ運んでいたときに、はめていたグローブが切れてボロボロになってしまいました。
この話で、ドーリーの重要さがわかっていただけたと思います。
筆者と同じ苦労をしてほしくないので、ドーリーは必ず用意して、忘れずに持って行ってください。
ランディングネット
ランディングネットは、安全に釣りを楽しむために必ず用意してほしいアイテムになります。
理由としては2つあります。
1つ目は、船上で不安定な中、魚をキャッチすることが難しいことと
2つ目が、魚の大きさや種類にもよりますが、魚に直接触ろうとしたときに、魚が暴れて釣り針や魚のヒレなどが手に刺さりケガする可能性があることです。
どちらの問題もランディングネットを用意しておけば防ぐことができますので、
万が一、負傷してしまうと水の上なのですぐに手当てをすることができません。
安全かつ確実に魚をキャッチするためにも、ランディングネットは用意しておきましょう。
フィッシュグリップ
ランディングネット同様にケガから守ってくれるのがフィッシュグリップです。
ヒレに毒のある魚が釣れてしまった時や口に掛かっているルアーが手に刺さらないように、直接手で触らないようにするためにフィッシュグリップが必要です。
フィッシュグリップがあれば、毒のある魚やヒレの鋭い魚が釣れても、魚に直接触ることなくキャッチすることができるので、できる限りケガをしないためにも、必ず用意しておくことをおすすめします。
アンカー
アンカーとは、イカリのことです。
コンパクトカヤックは、潮流や風の影響を受けやすく船体が流されやすいことに加え、大型魚や青物の引きでかんたんに船体が動いてしまいます。
魚の引く向きや潮流によっては、沖に流されて行ってしまう可能性もあります。
アンカーを準備しておけば、流される心配をすることなく、釣りに集中することができます。
水深が深いところでは、アンカーが届かない場合があります。
そんな時は、シーアンカーがおすすめです。
シーアンカーは、水の中でパラシュートのように開き、水の抵抗を受けて流されにくくしてくれるアイテムもあります。
釣り場に合わせて使い分けても良いでしょう。
ストリンガー
釣った魚を持って帰りたいときは、ストリンガーを用意しておきましょう。
コンパクトカヤックでは、クーラーボックスを乗せるスペースがないので、釣った魚を持って帰ることが困難です。
ストリンガーは、スナップに似た構造になっていて、魚を生かして運ぶことができるアイテムです。
フックを魚の口に刺して、ロックをすることで魚を逃がさずに運ぶことができます。
釣った魚を持って帰りたい場合には、ストリンガーを準備しておくと良いでしょう。
ロッドの落下防止ベルト(リーシュコード)
魚を釣り上げたときやルアー・仕掛け交換するときに、集中しすぎて気づいたらタックルが水の中に落ちてしまう可能性があります。
タックルが無くなってしまうと、釣りができないだけではなく、心的にも金銭的にもダメージも大きいことでしょう。
ドリーシュコードが付いていれば、仮にロッドが落ちたとしても引き上げることができます。
大切なロッドを落として無くしてしまわないように、ロッドリーシュコードは取り付けるようにしましょう。
カラビナ
船体の金具の部分にカラビナを付けておくことで、パドルやロッドのリーシュコードを繋げたりストリンガーを固定しておくのに便利です。
また、リーシュコードに付いているカラビナが壊れてしまった時の替えとしても使えます。
いろんな使い方ができるので、多めにカラビナを船体に付けておくといいかもしれません。
ディスカバリーコンパクトカヤックはコスパが良い
ディスカバリーコンパクトカヤックについて紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
ディスカバリーコンパクトカヤックは、車にも積めるコンパクトさとコスパが良さが最大のメリットではないでしょうか。
車内積みできるので、ルーフキャリアなど必要なく、余計なコストもかかりません。
価格も安いので、カヤックフィッシングを始めるのにうってつけです。
カヤックがあれば、普段行くことのできないポイントや釣ることのできない魚を釣ることができるようになります。
釣りの範囲を広げられるので、ディスカバリーコンパクトカヤックを検討してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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