【初心者向け】スピニングリール選び方を例をもとに詳しく解説 自分で選ぶための知識を

スピニングリールを選ぶときに、

どんな情報をもとに決めているのか、よくわからないまま選んでいませんか?

誰かに「これが良いよ」と言われて、言われるがまま理解しないまま選んでしまっていませんか?

それは本当に必要なリールですか?

スピニングリールを選び方の知識をつければ、自分で自分に合ったリールを選ぶことができるようになります。

スピニングリールの選び方は、釣りたい魚、釣り方などの条件によって変わってきます。

この記事ではスピニングリールの選び方を例を挙げながら実践的に解説していきます。

読み終わる頃には自分がどんなリ―ルを選ぶべきかがわかるようになると思います。

一度、覚えてしまえばずっと使える知識ですので、ぜひ最後まで読んで、自分の必要としているリールを選んでみましょう。

目次

スピニングリールってどんなリ―ル?

スピンニングリールは、ハンドルを回すとベイル(ラインをスプールに巻き付けるための部位)が回転し、スプール(ラインを巻き付けておく部位)にラインを巻き付けてラインを巻いていく構造のリールです。

シンプルに説明すると、ロッドに対して水平にラインを巻いていく構造のリールがスピニングリールと覚えておきましょう。

スピニングリールの最大のメリットは、ドラグ性能が高いことです。

ドラグとは
魚の引きに追従するために、スプールが逆回転してラインを送り出してラインブレイク(釣り糸が切れること)を避けるための機能のことです。
ドラグノブ(スプールの上に付いているノブのこと)を閉めたり、緩めたりすることで、ラインの出ていくスピードを変えることができます。

ドラグ性能を活かすことで、大きな魚の強い引きにもラインが切れることなく釣り上げることができます。

もっと詳しく知りたい方はシマノ公式サイトをご覧ください。

リ―ルに求められるもの

リールに求められるのは、魚を確実に釣り上げるためのラインのキャパシティとラインの巻き取り速度です。

どのくらいの太さのラインを、どのくらいの長さ巻くことができるかどうかと、どのくらいの速さでラインを巻くことができるかということになります。

リ―ルは魚を釣るために重要な道具であるため、適当に選んでしまうと、ラインキャパシティが足りなくて魚をきちんと釣り上げることができなくなったり、仕掛けやルアーを飛ばしたい距離まで飛ばす事が出来なくてチャンスを逃したりと、せっかくの釣りを楽しむ事が出来なくなります。

なので、リールに求めることをきちんと理解し、適切なリールを選ぶことが大切です。

スピニングリールを選ぶときに決めること4ステップ

スピニングリールを購入する前に選ぶポイントを押さえておきましょう。

ここでは、スピニングリールを選ぶときに決めることを4ステップで解説していこうと思います。

ステップ1:釣りたい魚を決める

リールを決めるうえで、一番重要なのが釣りたい魚を決めることです。

理由として、魚の大きさや種類によって必要なラインの素材や太さ、長さが違ったりするからです。

例えば、釣りたい魚をブリに決めたとして考えてみましょう。

ブリといえば、青物ならではの強い引きを持っていることに加え、釣られることから逃れるために沖へ50~100m以上ラインを引っ張り出されてしまうことも珍しくありません。

まずは、ブリを釣り上げるために必要なラインの太さと長さについて、ネットで調べた情報を参考にして考えてみましょう。

筆者が調べた結果

ラインの素材PE
ラインの太さ2号以上
ラインの長さ200m

この結果から、PEラインの2号(引っ張り強度18㎏相当)以上の太さと、長さが200m以上のラインが巻けるリールが必要であることが判明しました。

ここで気になるのは、なぜ長さが200m必要なのかです。

100m引っ張られても100mリールに巻いてあるから大丈夫だと思うかもしれません。

しかし、引っ張られて出ていくラインに加えて、すでにルアーまたは仕掛けを投げて飛ばした距離が含まれているからです。

仮にルアーを70m投げ、着水してすぐに魚が掛かったとします。

そうすると、次のような計算になります。

飛ばした距離70m+魚に引っ張り出されるライン100m=170m

ラインの長さが最大で170m必要になりました。

200m巻いてあれば、余分に30m分あるのでより安心して釣りをすることができます。

ラインを引っ張り出されても大丈夫なように余裕を持った長さにすることが大切です。

このように、釣りたい魚を決めることでリールの糸巻き量とラインの太さが決まることがわかっていただけたと思います。

リールを決める時は、まず何を釣りたいのかを考えてみましょう。

ポイント

釣りたい魚を決めることでわかること

  • ラインの素材
  • ラインの太さ・強度
  • リ―ルに何メートル巻いておけば足りるのか

ステップ2:釣り方を決める

続いては、釣り方でどんな違いがあるか考えていきます。

ここでは、エサ釣りなのか、ルアー釣りなのかで考えてみましょう。

結論から先に言うと、エサ釣りは、ターゲットや場所に応じてギア比を決めることが重要で、ルアー釣りはギア比の高く巻き上げ量が大きいリールを選ぶことです。

それでは、解説してきましょう。

ギア比とは?
ギア比とは、リールのハンドルを一回転させた時に、リールが何回転まわるのかを表しています。
ギア比が5:1前後を「ローギア」、6:1前後を「ノーマルギア」、7:1前後を「ハイギア」と呼び、それ以上を「エクストラハイギア」と呼びます。
ハイギアほどトルク(巻き上げ力)小さく、ローギアほどトルクが大きくなります。

例 6:1と表記されていた場合、リールのハンドルを1回転回すと、スプールまたはローターが6回転するという意味になります。

エサ釣り

まずエサ釣りから説明していきましょう。

エサ釣りは、魚のサイズよりも数をたくさん釣る「数釣り」とそうではない釣りとで、ギアの選び方が変わってきます。

数釣りは、手返しの良さが肝心なので、巻き上げ速度の速いギア比の高いリールを選ぶ方が良いでしょう。

理由としては、魚が掛かったらすぐに巻き上げ回収した後、すぐにまた仕掛けを投入し、魚が掛かったらすぐに回収、この一連の動作を素早く行う必要があるからです。

ハイギアのリールを選ぶことで巻き上げ速度が上がり、よりスピーディーな釣りをすることができます。

ハゼ釣りやアジ釣りなどがこの釣り方に該当します。

数釣りをメインに考えているのであれば、ハイギア以上のリールがおすすめです。

では、反対に数釣り以外の釣りではどうでしょうか。

仕掛けを投げた後、魚が掛かるまで待つ時間が長く、待っている間に流れによって仕掛けが流されてしまいます。

仕掛けが流されないようにするために、オモリを重くする必要があります。

オモリが重くなるということは、巻き上げる時の負荷が高くなるということになります。

なので、重いオモリを使用する釣りでは、ローギアのリールを使うことで軽い力で巻き上げることができます。

遠投釣りやぶっこみ釣りがこの釣り方に該当しますので、遠投釣り、ぶっこみ釣りなどにはノーマルギア以下のリールがおすすめになります。

ルアー釣り

続いて、ルアー釣りについて説明していきましょう。

ルアー釣りの基本は、投げる、巻くを繰り返す釣りです。

リールを巻く回数がエサ釣りよりも圧倒的に多く、長い間釣りをしていると疲れてきます。

なので、ルアー釣りで優先すべきは、巻く回数をいかに減らすかです。

巻き上げ量が多いギア比の高いハイギアのリールを選ぶことで疲れにくくなり釣りが楽になります。

また、ハイギアを選ぶことで巻き上げ量が増え、ルアーの動きを速くすることができます。

ルアーを速く動かさなければ見切られてしまう、サワラやブリ、タチウオなどの魚に絶大な効果を発揮します。

巻き上げ速度を変化させたい場面でも、速く巻いたり、ゆっくり巻いたりと緩急を付けることができるので、ルアーの動きのレパートリーを増やすことができます。

他にも、巻き上げ量が多いことで、アタリが直接手元に伝わり、夜間の暗い時間の釣りなど視界が悪いときでもアタリを逃さず捉えることができます。

以上の理由から、ルアー釣りをするのであれば、巻き上げ量の多い(ギア比の高い)リールを選ぶことをおすすめします。

このように釣り方を決めるとどんなギアを選びべきなのかが見えてきます。

どのギアが良いかわからないときの参考にしてみてください。

ポイント

釣り方を決めるとわかること

  • どんなギアを選ぶべきか

ステップ3:釣りをする場所を決める

ステップ3では、釣りをする場所について考えてみましょう。

どこで使うリールなのかを決めることで、より精度の高い選択をすることができます。

砂浜からの釣りを例に考えてみましょう。

砂浜は、手前側が浅く、沖に行けば行くほど深くなってますので、魚のいる深い場所狙っていく必要があります。

そのため、深い場所までルアーや仕掛けを飛ばせるセッティングを考えなければなりせん。

飛距離を伸ばすには、ラインを細くし、ラインを少しでも軽くして飛んでいく時の摩擦を減らしたり、リールのスプール(糸を巻いておくところ)径を大きくし、できるだけスムーズにラインが出ていくようにしたりすることが必要です。

このように、ステップ1とステップ2で決めたことを基準にしたうえで、ステップ3の内容も織り交ぜることで、より精度の高いリール選びが可能になります。

ポイント

釣り場を決めるとわかること

  • 飛距離が必要かどうか
  • その飛距離を出すためにラインの太さの再検討
  • ラインの長さの再検討

ステップ4:購入の予算を決める

最後のステップはリールを購入する予算を決めることです。

条件に合ったリールが決まっても、各メーカーやリールのグレードによっても価格はピンからキリまであるので、決めきれなくなってしまいます。

もちろん、価格の高いほうが性能が良いですが、追いかけたらキリがありません。

ましてや、初心者の方が高級釣り具を買うのには抵抗があると思います。

変に高いものを買うとオーバースペックになり、リールの性能を持て余してしまい、本来のポテンシャルを引き出せないなんてこともあり得ます。

自分がいくらまでなら出せるのか予算を決めておくと、無駄に高いリールを買うことがないので、しっかりと考えておきましょう。

ポイント

購入の予算を決めるとわかること

  • リ―ルのグレード

リ―ルに求めることを整理してリールを選んでみよう

ここまでの4ステップである程度リールの選びたいリ―ルのイメージができたと思います。

では、実際に選ぶときの考え方を、砂浜からルアーで青物釣りをしたいと決めた場合を例に、先述した4ステップを参考に説明していきます。

選ぶリールのイメージをしてみよう

例として「砂浜からルアーでブリの幼魚のイナダを釣りたい」と決めたとします。

スピンニングリ―ルを選ぶときに決めること4ステップをもとに考えていきましょう。

ステップ1
まず、ステップ1の「釣りたい魚を決める」では、ターゲットはイナダと決まっているので、イナダを釣るためのラインの種類と太さと長さを決めていきます。

イナダを釣るためには、PEラインの太さが1.5号(引っ張り強度約15㎏相当)程度のラインを選ぶ必要があります。

ラインの長さは、飛距離を70mとして、イナダであることを考慮して引きずり出されるライン30m以下であるとしました。

合わせて100m以上のラインが必要になることがわかり、予備分も含めて150m程度必要であると判断しました。

ステップ1で、ラインの種類と太さ(強度)と長さがある程度決めることができました。

ステップ2

続いて、ステップ2「釣り方をきめる」を考えてみましょう。

釣り方はルアー釣りと決めているので、ステップ2でルアー釣りはハイギア以上が良いと説明しました。

今回はハイギアを選択することにしました。

これでギアの選択が完了です。

ステップ3

次はステップ3「釣りをする場所を決める」です。

砂浜で釣りをすることを決めているので、砂浜からの釣りを想定してみましょう。

砂浜での釣りは飛距離が最優先です。

飛距離を出す事が出来れば広範囲にアプローチをすることができるので有利になります。

なので、飛距離が出やすいセッティングにする必要になり、飛距離を出すためにはラインを細くするのが最も効果的です。

ステップ1で暫定的に決めた1.5号のラインから、1.2号もしくは1.0号まで細くすることも視野に入れなければなりません。

ただ飛距離が伸びる代わりに引っ張り強度が下がるので、どちらを優先するのかは釣り人ごとに変わります。

魚のヒット率を上げることを優先するのであれば、ラインを細くする方を、

ラインが切られにくくすることを優先するのであれば、ラインを太く、

といった具合に、優先することに合わせてラインを選択しましょう。

ここでは、間を取って1.2号を選択することにしました。

ステップ4

最後にリールに使える予算を決めます。

ここでは、予算として2万円まで使えることとします。

以上、ステップ1~4のなかで決めたことを、表にまとめてみました。

項目求めるもの
ラインの種類PEライン
ラインの太さ1.2号
ラインの長さ150m以上
ギアの種類ハイギア
リ―ルの予算20,000円

これらの情報をもとに、この条件に合うリールをシマノのナスキーのリールスペック参照に選んでみましょう。

すると、番手がC3000番以上のハイギアのリールを選ぶと良いということがわかります。

リールを選ぶときはギリギリのスペックにならないように少し大きめのものを選びましょう。

メーカーごとにリールを選んでみよう

リールを出しているメーカーはたくさんありますが、今回はその中でも有名なメーカー、「シマノ」「ダイワ」から選んでいきたいと思います。

各メーカーの公式サイトから今回の条件、価格2万円以下の番手がC3000番以上、ハイギア以上のリールを対象に紹介していきたいと思います。

シマノ

まずはシマノから、条件を満たしたリールは次の5つ。

(※価格はAmazonの実売価格をもとに選定しています)

【23セドナ】

【22サハラ】

【21ナスキー】

【22ミラベル】

【25アルテグラ】

コスパの面から考えると25アルテグラが最も優秀です。

上位機種にも使われている技術や機構により、巻き感が良く、使っているだけで楽しくなるリールになっています。

価格以上の価値があるリ―ルなので、この中から選ぶなら間違いなく25アルテグラがおすすめです。

ダイワ

続いて、ダイワの2万円以下のリールは次の5つです。

(※価格はAmazonの実売価格をもとに選定しています)

【20クレスト】

【24レブロス】

【23レガリス】

【21フリームス】

【23レグザ】

ダイワの中では、「23レグザ」がおすすめです。

巻きだしが軽く、レスポンス面で優れています。

さらに、リールのボディにアルミ素材が使われており、剛性が高く、大型の魚を釣るタフなシチュエーションで活躍してくれます。

こちらも価格以上の価値があるリ―ルなので非常におすすめです。

迷ったら大きいほう買え!

スピニングリールを選ぶときに大きさで迷うことがあったら、大きいほうを買っておくことをおすすめします。

リ―ルが小さいとできない釣りはありますが、大きくてできない釣りは少ないです。

また、予想もしていない大物が掛かったときに大きいリールであれば対応することも可能になります。

釣りを長期の趣味として考えているのであれば、大きめリ―ルの方が釣りのレパートリーが増え、様々な種類の釣りにも対応できます。

迷って中途半端なサイズのリールを買って後悔するくらいなら、大きいほうのリールを選ぶことをおすすめします。

筆者も迷って小さいほうのリールを買って後悔した経験があるので、気を付けてください。

まとめ

スピニングリールを選ぶときに決めること4ステップで解説してきました。

ステップ決まること
ステップ1:釣りたい魚を決める・ラインの素材
・ラインの太さ・強度
・ラインの長さ(何メートル必要か)
ステップ2:釣り方を決める・どんなギアをが良いか
ステップ3:釣りをする場所を決める・飛距離が必要かどうか
・飛距離を出すためのラインの太さの再検討
・ラインの長さの再検討
ステップ4:購入の予算を決める・リールのグレード

1つひとつのステップをきちんと考えることで、あなたが使いたいリールに必要なことがわかってきます。

今回紹介した選び方で、あなたが本当に必要としているスピニングリールを選んでみて下さい。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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