ロッドを選ぶとき、硬いほうが良いのか柔らかいほうが良いのか迷いますよね。
硬いロッド柔らかいロッドのメリット・デメリットがわかると、どのロッドを選べばいいのかわかるようになります。
この記事では硬いロッドと柔らかいロッドのメリット・デメリットを解説していきます。
ロッド選びの参考になると思いますので最後まで読んでみてください。
それぞれの特徴を知ればあなたが欲しいロッドの硬さがわかるかもしれません。
ロッドの硬さの種類について
まず、ロッドの硬さについてご説明します。
ロッドの硬さは以下のようなアルファベットで表記されています。
UL(ウルトラライト) | すごく柔らかい |
L(ライト) | 柔らかい |
ML(ミディアムライト) | 少し柔らかい |
M(ミディアム) | 普通 |
MH(ミディアムハード) | 少し硬い |
H(ハード) | 硬い |
XH(エクストラハード) | すごく硬い |
かんたんに言うとこんな感じになります。
ULが一番柔らかく、XHが一番硬くなっているので覚えておきましょう。
ちなみに、XHより硬いロッドもあり、その場合の表記はXの数が増えていきます。
(例 XXH、XXXHなど)
硬いロッドのメリット・デメリット
それでは、硬いロッドのメリット・デメリットについて解説していきます。
- アタリが取りやすい
- フッキングが決まりやすい
- 重いルアーを投げることができる
- 底が取りやすい
- ファイト中に魚に負けにくい
アタリが取りやすい
硬いロッドのは柔らかいロッドの比べ、アタリが取りやすくなっています。
理由としては、硬いロッドの方が感度が良く、手元に伝わる魚のアタリがわかりやすくなるからです。
柔らかいロッドは先端だけが曲がって手元にアタリを感じにくくなっているのに対し、硬いロッドはロッド全体が曲がるため、手元にアタリが伝わりやすくなります。
フッキングが決まりやすい
フッキングとは、アワセとも呼ばれ、魚のアタリがあったときに、
魚の口に針を深く刺すためにロッドを魚と逆方向に素早く動かすテクニックのことです。
硬いロッドは、反発力が強くフッキングを決まりやすいです。
ロッドが硬いほど、フッキング時の力が魚に伝わりやすくなることでフッキングが決まりやすくなります。
重いルアーを投げることができる
硬いロッドは、重いルアーを投げることに適しています。
柔らかいロッドでは、重さに耐えきれず、投げるときの遠心力で負荷が掛かり折れてしまう可能性があります。
その点、硬いロッドはロッド自体が硬いので重いルアーを投げるときの負荷に耐えられるので、重いルアーを投げることができます。
メーカー推奨のキャスティングウエイトでは、ロッドが硬ければ硬いほど、重いルアーや仕掛けを投げることができようになっています。
底が取りやすい
アタリの取りやすさ同様にロッドが硬いので、感度が高く底を取りやすいです。
底を取るとは?
ルアーあるいは仕掛けを投げて底まで沈めたときの底までの距離を確認することです。
底を取ることで、水深や地形の変化を確認することができ、魚が居そうな場所を探ることができます。
底を取るときは、底まで何秒掛かったで調べる「カウント方式」が主流です。
底を取ることは釣りの基本なので、底を取りやすいことは大きなメリットとなります。
ファイト中に魚に負けにくい
ロッドが硬ければファイト中の魚の強い引きにも負けなくなります。
魚に負けてしまうと、根に潜られラインが切れてしまったり、魚に主導権を握られ、いつまでたっても魚を寄せることができず、ファイトが長引きます。
あまり長いファイトに時間をかけると、身切れやラインブレイク、針が伸びるなどのバラシのリスクを高めてしまいます。
硬いロッドであれば、主導権を握ることができ、しっかりと魚を寄せることができるので、根に潜る魚や大型の魚を釣るときに有利働きます。
続いて硬いロッドのデメリットについて紹介していきます。
- バレやすい
- アタリをはじきやすい
- 軽いルアーが投げにくい
- 柔らかいロッドより重い
バレやすい
硬いロッドはハリがあり反発力があるので、フッキングが決まりやすかったり、ファイト中の強い引きに負けてしまわなくなる反面、魚の急激な強い引きには対応しにくくなっています。
強い引きにロッドがついていけないことで、
ラインに負荷がかかりやすくなって切れたり、魚に掛かっている針が伸びたり、魚に針掛かりしている部位が身切れ(針の掛かっている部位が切れてしまうこと)してしまったりして魚をバラシやすくなってしまいます。
アタリをはじきやすい
硬いロッドはアタリをはじきやすいです。
なぜはじきやすくなってしまうのかというと、
魚がルアーやエサを食べようと吸い込もうとしたときに、ロッドが曲がらずに反発してしまうからです。
口へ入るはずだったルアーや仕掛けの針部が、口の手前で止まって喰い込まなくなり針掛かりしなくなるからです。
よって硬いロッドはバイトをはじきやすいといえます。
軽いルアーが投げにくい
キャストはロッドのしなりを活かすことで飛距離を生みだしています。
軽いルアーでは硬いロッドをしならせることが難しく、ロッドの本来の力を発揮することが出来ません。
軽いルアーの使用を考えているのであれば、硬いロッドの選択は避けるべきでしょう。
柔らかいロッドより重い
ロッドを硬く作るために柔らかいロッドよりも、使用する材料の量が増えるので重くなってしまう傾向にあります。
シマノのシーバスロッド「ディアルーナ」で硬さによる重さの比較をしてみましょう。
※長さは10ftを対象としています。
仕様 | 重さ |
---|---|
100ML | 148g |
100M | 168g |
100MH | 176g |
表の通りMLとMHとの重さの違いは28gの差があり、硬いロッドの方が重くなる傾向にあることを理解しておきましょう。
数字だけ見れば大差はないように思えるかもしれませんが、一日中ロッドを振り続けるようなときには大きな差になってきますので、重さを意識することが大切になります。
柔らかいロッドのメリット・デメリット
続いて、柔らかいロッドのメリット・デメリットについて解説していきます。
- 軽いルアーが投げやすい
- 飛距離が出やすい
- バイトをはじかれにくい
- バレにくい
- 軽い
軽いルアーが投げやすい
ロッドが柔らかくしなりやすくなっているので、軽いルアーでも飛距離が出やすく、投げやすくなっています。
柔らかいロッドは小さく軽いルアーを投げるのに適していますので、軽いルアーをメインに使いたいと考えている場合には、柔らかいロッドを選択するようにしましょう。
飛距離が出やすい
ロッドはしなればしなるほど反発力が高まり、反発力が高いほど飛距離が出やすくなります。
柔らかいロッドはロッド全体をしっかりしならせることができるので、飛距離が出やすくなります。
アタリをはじかれにくい
柔らかいロッドが魚のアタリに合わせてしなってくれることで、アタリをはじきにくくしてくれます。
釣りにおいてアタリがなければ魚を釣ることができないので、貴重なアタリをしっかりと捉えてくれるということは大きなメリットとなります。
アタリをすべて拾うことができれば、魚のキャッチ率は当然上がります。
アタリを捉えるのが苦手という方は、柔らかいロッドを試してみてはいかがでしょうか。
バラシにくい
バラシ(掛かった魚が釣り上げる前に逃げてしまうこと)の多くの原因は身切れとラインブレイクによるものです。
どちらもラインに強い負荷が掛かったときによく発生します。
柔らかいロッドは強い引きに対して、柔らかさを活かしてしなることで強い引きに追従し、ラインに掛かる負荷を軽減することができます。
以上の理由から、柔らかいロッドは身切れやラインブレイクによるバラシを軽減に貢献してくれます。
軽い
硬いロッドとは反対に材料の使用量が少なく、ロッドそのものの自重が軽くなっています。
軽いロッドが振りやすく、扱いやすくなるので、長時間釣りをする場合や女性の方やお子さまのような力が弱い方の使用に向いています。
続いて柔らかいロッドのデメリットです。
- フッキングが決まりにくい
- 底が取りにくい
- 強引なファイトができない
フッキングが決まりにくい
ロッドが柔らかいがゆえに反発力が弱く、硬いロッドのに比べるとフッキングが決まりにくくなります。
ロッドが柔らかいのでフッキングした時の力が逃げてしまい、しっかりとフッキングすることが難しいです。
対策として、フッキングが決まらない可能性を考慮して、フッキングの回数を増やしてみるなどの対応が必要となります。
柔らかいロッドを使う際は、フッキングが決まりにくいということを理解しておきましょう。
底が取りにくい
柔らかいロッドは感度が低い傾向にあり、硬いロッドに比べると底が取りにくくなります。
ロッドの感度が低いと、底に着いたかどうかが判断しにくくなります。
練習をすれば徐々にできるようになりますが、底を取るのが苦手な方は少し硬めのロッドを使って、底を取る感覚を覚えていきましょう。
強引なファイトができない
柔らかいロッドはロッドパワーが弱いので魚の強い引きに対応できずに、魚をコントロールすることが難しくなります。
根に潜られてしまうようなシチュエーションでは、強引に引っ張って魚が根に潜らないようにしなければなりません。
ロッドパワーが弱いロッドでは引っ張ることができずに、根に入られてラインブレイクしたり、無理をして強引に引っ張れば最悪の場合、ロッドが折れてしまうこともあり得ます。
強い引きの魚を釣りたい場合や根のある釣り場で釣りをする場合は、硬めのロッドを選択するようにしましょう。
メリット・デメリットをまとめると以下の表のようになります。
硬いロッド(MH・H) | 中間のロッド(M) | 柔らかいロッド(L・ML) | |
---|---|---|---|
重いルアー | ◎ | 〇 | ✖ |
軽いルアー | △ | 〇 | ◎ |
フッキング | ◎ | 〇 | △ |
バレやすさ | △ | 〇 | ◎ |
喰い込みやすさ | △ | 〇 | ◎ |
感度 | ◎ | ◎ | 〇 |
パワー | ◎ | 〇 | △ |
自重 | △ | 〇 | ◎ |
それぞれ硬さによって特徴が違うので、ロッドを選ぶときには自分が「どんな使い方をしたいのか」を決めるようにしましょう。
何を優先するか考えてみよう
同じ釣りをしていても、何を優先するかでロッドの硬さは人それぞれ変わってきます。
例えば、小さなアタリを確実に拾うことを優先したり、小さいルアーを投げたいもしくは投げることが多いというのであれば、柔らかめのロッドを選ぶ方が良いということになります。
大きな魚の強い引きに耐えられる、フッキングをしっかり確実に決めたいというのであれば硬いロッドを使うメリットが大きいといえます。
このように好みや状況によって選ぶロッドの硬さが変わってきます。
ロッドに「何を求めて」「何を優先するのか」を決めることで「硬いロッド」と「柔らかいロッド」どちらを選ぶべきかを判断することができるようになります。
特にこだわりがないもしくは、よくわからない場合は、「ML(ミディアムライト)」もしくは「M(ミディアム)」を選ぶと全体的にバランスが取れていて使いやすく汎用性が高いのでおすすめです。
中間の硬さから使い始めることで、自分なりに「もう少し硬いほうが良いかも」、「柔らかいほうが良いかも」と判断する基準にもなりますので、初めてロッドを選ぶときは、中間の硬さから使い始めるのもアリです。
まとめ:最高のロッドを見つけよう
硬いロッドと柔らかいロッドのメリットデメリットについて紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
ロッドの硬さを選ぶときには、何を優先するのかを考えてみると選ぶべきロッドがわかってきます。
硬いロッド(MH・H) | 中間のロッド(M) | 柔らかいロッド(L・ML) | |
---|---|---|---|
重いルアー | ◎ | 〇 | ✖ |
軽いルアー | △ | 〇 | ◎ |
フッキング | ◎ | 〇 | △ |
バレやすさ | △ | 〇 | ◎ |
喰い込みやすさ | △ | 〇 | ◎ |
感度 | ◎ | ◎ | 〇 |
パワー | ◎ | 〇 | △ |
自重 | △ | 〇 | ◎ |
自分のしたい釣り、ポイント(釣り場)に合わせた硬さを選択してみてください。
あなたの最高のロッドを決める参考になればうれしいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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