ルアー交換や仕掛けの交換をサポートしてくれるスナップですが、選ぶときの基準についてあまりよくわからないという方いらっしゃるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、スナップのメリット・デメリットや選び方について解説していきます。
スナップで得られるメリットを十分に活かして、あなたの釣りをより快適に効率のいいものにしましょう。
スナップとは
スナップは、ルアーや仕掛けを素早くかんたんに交換できる、釣り人にとって非常に便利な釣り具のことです。
ルアーや仕掛けを変更する際のラインの結び直しの手間が省けることで、スムーズにルアー交換ができるようになり、釣りの効率が向上します。
現在では、多くの釣り人にとって欠かせない釣り具となっています。
スナップで得られるメリット
続いて、スナップを使うことで得られるメリットについて解説してきます。
メリット1:ルアーや仕掛けを瞬時に交換!釣り効率を劇的にアップ
スナップ最大のメリットは、ルアーや仕掛けの交換が驚くほどスピーディーになることです。
これにより、釣りの効率が飛躍的に向上し、以下のような恩恵を受けられます。
効率アップで貴重な時間を有効に
ルアーを変えるたびに発生する複雑なラインの結び直しに時間を費やす必要が無くなります。
スナップがあればワンタッチでルアーや仕掛けを交換できるため、大幅な時間短縮をすることができます。
これまでは数分かかっていたルアー交換を、数秒で完了させることができます。
面倒な手間からの解放
雨が降っている時や風の強い日、薄暗い時間帯や寒い時期での手のかじかみなどの悪条件の中でのラインの結び直しは、難易度が高く非常に面倒で手間がかかります。
スナップを使えば、糸の結び直しによるストレスから解放され、より一層釣りに集中することができます。
糸を結ぶのが苦手な方や寒さなどで手が思い通りに動かないときには、スナップの恩恵を強く感じられるでしょう。
絶好のチャンスを逃さない
海面が突如として騒がしくなるナブラ(大型魚が小魚を水面に追いやり、逃げ場を失った小魚が水面に飛び出す現象)の発生や潮の流れが急に変わる瞬間など魚が釣れるチャンスは突然訪れます。
スナップによって素早いルアーチェンジが可能になることは、貴重なチャンスを逃さず確実に釣果に繋げてくれるアドバンテージとなります。
このように、スナップは単にルアーを交換を早くするものではなく、釣りにおける様々な面でより効率的により快適な釣り体験をもたらしてくれるのです。
メリット2:ルアーポテンシャルを最大限に!スナップがもたらす自然なアクション
ルアーフィッシングにおいて、ルアー本来の性能を最大限に引き出すためには、ルアーの動きを妨げないことが重要です。
ルアーによっては、ルアーに直接糸を結ぶよりもスナップを使う方がルアー本来の動きをさせることができるので、ルアーのポテンシャルを最大限に活かすことができます。
自由度の向上によるナチュラルな動き
ルアーに直接ラインを結んでしまうと、ルアーと糸の間に遊びがなくルアーの可動域を制限してしまい、本来のルアーアクションを損なう可能性があります。
特に、小型のミノーやシャッド、バイブレーションといったアクションの変化で魚を誘うルアーの場合、その影響は顕著です。スナップを使用することで、ルアーと糸との間に遊びが生まれ、より自由な動きが可能になります。
これにより、ローリング、ウォブリング、ダートといったルアー本来のアクションがスムーズに伝わり、よりナチュラルで生命感のある動きを演出ができます。
メリット3:船酔い対策にも!スナップがもたらす意外なメリット
船釣りは、陸っぱりとは違ったダイナミックな釣りが楽しめる一方で、「船酔い」という悩ましい問題がつきものです。
普段は船に強くても、いざ釣りを始めると気分が悪くなる…そんな経験はありませんか?
実は、スナップの活用が、この船酔い軽減に繋がる意外なメリットをもたらしてくれます。
下を向く時間を極力カット
船酔いの大きな原因の一つに、揺れる船上で一点を見つめる、特に下を向く姿勢が挙げられます。
細かい仕掛けを結んだり、ルアーのアイにラインを通したりする作業は、どうしても顔が下向きになりがちです。
しかし、スナップを使えば、これらの煩雑な作業を大幅に削減できます。
ワンタッチでルアーや仕掛けを交換し、下を向いている時間を最小限に抑えることで、結果として船酔いを誘発する要因を減らす効果が期待できます。
スナップにおけるデメリット
続いてスナップを使うことで起こるデメリットについて紹介していきます。
デメリット1:要注意!勝手に開いてルアー紛失の可能性
スナップはルアーや仕掛けの交換を劇的に楽にしてくれますが、油断は禁物です。
強い衝撃が加わった際に、予期せず開いてしまうことがあります。
どんな時に開きやすい?
- キャスト時したとき
- アタリにアワセたとき
- 根掛かりなどで衝撃を受けたとき
特に、使い込んでヘタってきたスナップは、保持力が弱くなっているため上記のような状況では開きやすくなります。
大切なルアーを守るために
スナップが開いてしまうと、せっかくのお気に入りのルアーや、高価な仕掛けを失ってしまう可能性があります。
そうならないための対策として、以下のことを守りましょう。
- 定期的な交換
スナップは消耗品です。
「まだ使えるから」と思っていても、思っている以上にヘタってきている可能性があります。
交換の具体的なタイミングとして最低でも5回程度釣りに行ったら、新しいものに交換するようにしましょう。
また、釣りの種類や頻度によっては、スナップへのダメージが変わってきます。
青物などの引きの強い魚を釣りに行った時には、スナップへのダメージが大きいので、より短い期間での交換をするようにしましょう。
- 釣行前のチェックを怠らない
これは、スナップがへたってくると起こりやすくなるので、定期的に交換をすることで防ぐことができます。
釣行の前にスナップがきちんと開閉するか、柔らかくなっていないかなど、新品と比べてみて異常がないかを確認するようにしましょう。
事前の確認で実釣中に起こる惨事を減らすことができます。
デメリット2:大きすぎるスナップによるルアーアクションの低下
スナップが大きすぎる場合、ルアー本来の繊細なアクションを損なうだけでなく、キャスト時や水中での抵抗が増し、仕掛けが絡まる原因となることがあります。
特に注意が必要なのが、小型のルアーや、ミノーのように水中で水平姿勢を保つことが重要なルアーです。
重すぎるスナップはルアーの頭部を下げ、姿勢を崩し、ルアー本来のアクションを妨げてしまいます。
ルアーのポテンシャルを最大限に引き出すためには、極端に大きいスナップの使用は避け、ルアーに合った適切なサイズを選ぶようにしましょう。
スナップ選びのポイント
それでは、スナップの選び方のポイントについて紹介していきます。
破断強度
スナップ選びで重要な要素の1つが破断強度です。
ターゲットとする魚のサイズや引きの強さを考慮して、それに耐えうる十分な強度を持ったスナップを選ぶことが大切です。
ターゲット魚の把握
ターゲット魚の想定される最大のサイズや引きの強さについて、事前に調べおきましょう。
※表はあくまで使用目安になります。
スナップの大きさ | 適合ルアー | 対象魚 | 備考 |
---|---|---|---|
#000 | トラウト用ルアー、ソルトマイクロルアー | 淡水:トラウト、ブラックバス ソルト:アジ、根魚 | トラウトなどの小さなルアーやマイクロベイトルアー向き |
#00 | トラウト用ルアー、スモールルアー、極小ルアー | 淡水:トラウト、ブラックバス ソルト:アジ、根魚 | ソルトのライトフィッシングなど向け |
#0 | スモールルアー、ベーシックサイズルアー、小型・中型ルアー | 淡水:ブラックバス ソルト:根魚、クロダイ、シーバス | スタンダートな使い方ができる エサ釣りでも使える 汎用性が高い |
#1 | ベーシックサイズルアー、中型ルアー | 淡水:ブラックバス ソルト:シーバス、クロダイ、青物 | #0より少し強度の欲しいときに選択すると良い |
#2 | ベーシックサイズルアー、ビッグベイトルアー | 淡水:ブラックバス ソルト:シーバス、青物 | ビッグベイトを使うならこのサイズから 主に大型魚 |
#3 | 80gを超える大型ルアー | 淡水:海外魚 ソルト:青物 | とにかく強度が欲しいという方 青物メインで釣りをする方向け |
余裕を持った選択
ターゲット魚の把握をしたうえで、破断強度ギリギリではなく、少し余裕を持った強度のスナップを選ぶことで、万が一の事態にも対応することができます。
以上のことを意識して破断強度の決めるようにしましょう。
大きさ
スナップのサイズ選びは、ルアーのアクションと強度を両立させるうえで重要になります。
前述した通り、ルアーに対してスナップが大きすぎるとアクションに支障が出てしまいます。
反対に小さすぎるスナップは、ルアーのアクションの可動域を狭めてしまい、ナチュラルなアクションの妨げになったしまいます。
ターゲットとする魚の重さや強さと使用するルアーの大きさの両方のバランスを考えながら大きさを選ぶようにしましょう。
太さ
太さによっては、トラウトやアジングといった小さいルアーやワームを使う場合にアイ(ルアーの糸を結ぶリングのこと)がスナップの太さよりも狭くなっておりスナップでは通すことができないことがあります。
小さなルアーを使う釣りをする方、考えている方は実際に使うルアーに合うスナップ選ぶ必要があります。
筆者も実際に、使いたいルアーに通らなかったことがあり、その際にはいちいちラインを結び直しをした経験があります。
スナップを購入する際には使いたいルアーのアイに通るか確認しておきましょう。
メーカー
スナップはきちんとしたメーカーから選ぶことをおすすめします。
近年では低コスト重視の釣具が増えてきています。
そういった低価格の物の中には粗悪な商品もあります。
粗悪なものを使用してしまうと、スナップが破損して大事なルアーや仕掛けを失くすことに繋がってしまいます。
楽しくなるはずの釣りが悲惨なものになってしまい、気持ちよく釣りを楽しむことができなくなってしまいます。
スナップを購入する際は、「信用できるメーカーなのか」「きちんとした製造元なのか」を確認するようにしましょう。
以上のポイントを参考にあなたに合ったスナップ選んでみてください。
スナップ使用時の注意点
スナップを使用する際にチェックしてほしいことについて紹介していきましょう。
下記のことを釣り場に着いて一投する前や30分に一度程度の間隔で確認をするようにしましょう。
スナップがきちんと閉められているか
スナップを閉めずに開けっ放しのままだと、キャストした時にルアーまたは仕掛けが外れてしまいルアーや仕掛けだけが飛んで行ってしまうことも珍しくありません。
筆者も何度も経験がありますし、一緒に釣り行った仲間も同じ経験をしています。
ルアーや仕掛けを変更したあとは必ずスナップが閉まっているか確認するようにしましょう。
きちんとラインが結ばれているか
スナップだけに限りませんが、ラインの結束部分がしっかりを結ばれていることが大切です。
ラインの結び目が甘いとキャストした時など、負荷が掛かった時にすっぽ抜けてしまうことも少なくありません。
キャストする前にラインがきちんと結束されているか引っ張ってみて、しっかりと結ばれていることを確認するようにしましょう。
ラインにキズはないか
魚の歯や障害物などに擦れて糸にキズが入ってしまい、そこからラインが切れることがあります。
目で見てわかるようなキズから触らないとわからないキズもあるので、魚を釣り上げた後や障害物に擦れた感覚があった時には、キャストする前に指で触ってみてキズが入っていないか確認しましょう。
ラインにキズが入っていたら必ず結び直すようにしましょう。
金属疲労による破損を考慮する
スナップはステンレスなどの金属で作られているので、金属疲労が発生します。
何釣行も同じものを使ったり、引きの強い魚を何度も釣ったりすると、金属疲労により折れてしまったり、伸びてしまったりしてしまいます。
魚が掛かったときなどの肝心な時にスナップが折れて、魚を逃がしてしまい、ルアーも無くしてしまうという最悪の事態になりかねません。
連日使用したスナップを使う前には、スナップがしっかり開閉するかを確認するか、新しいものに変更するようにしましょう。
スナップを使用する際には、以上のことに注意して使用するようにしましょう。
まとめ
ここまでお読みいただきありがとうございます。
この記事では、次のことについて紹介してきました。
- スナップとは
- スナップで得られるメリット・デメリット
- スナップ選びのポイント
- スナップ使用時の注意点
スナップは、釣りの効率を上げてくれる便利な釣り具です。
ルアーや仕掛けの交換のたびに糸を結び直す必要がなく、糸を結ぶのが面倒な方や苦手な方にとてもおすすめです。
ルアーの交換効率が上げるだけでなく、ルアーのアクションも向上することにも繋がり、より効果的に魚にアプローチすることも可能です。
スナップを積極的に使って、効率よく釣りを楽しみましょう。
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